礼服を買いにいった。太った為だ。
洋服店は、親子連れであふれていた。卒業のシーズンなのだ。 店の光景思い出してか、帰路を急ぐ私の頭に「サウンドオブサイレンス」が流れてくる。 30年以上前の青春映画「卒業」を私は4回観た。4回も観た映画といえば他にはステーブ・マックイーンの「大脱走」しかない。
キャサリン・ロスが不本意に他の男と結婚式をあげているさなか。 窓ガラスたたき、わめきながら教会に闖入したダステイン・ホフマンはキャサリンの手をとって、どんどん逃げる。ふたりは通りすがりのバスを停めて街からトンズラするのだ。いわゆる恋の逃避行というやつやね。 「ウーン、私も大きくなったらぶんどり婚というものをしてみたい」とため息をついたものだ。(どんぶり婚じゃないよ。) 20才の頃、同下宿の男とこの映画の話しになった時、男・仁多見クンはこう言った。 「確かにふたりはエキサイテイグや。幸せや。だけどそのあとにあるものは何だ?退屈な日常が待ってるだけやないか。だから俺は30までに死ぬのだ」。その説得力ある意見に私はただうなづくだけだった。 その彼の最近のHPは「90才まで生きぬいてやる」といきまいている。 それが可笑しい。 ---------------------------------------------------
●奈仁茂さん、掲示板に書き込みました。
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