11月日記
西暦19年11月30日 土曜日 昨日の午後は、故山口喜三太先生の自宅に居た。膨大な書物が眠っている。 懐中電灯で照らしながら弱視に耐えつつ眺めるほどに、発汗本・メモ類が満載で、これを二束三文で処理するに忍びない。 「山口文庫」をつくらねば、と心に誓った。 西暦19年11月28日 木曜日 昨晩は、中央公民館に於いて、7人集まっての会議。えらく疲れた。 9時に自宅に戻り、お粥をすすり乍ら、ユーチューブで大岡昇平の講演(レイテ戦記)を聴く。 明けて今朝は加賀市へ。 ひときわ上品さの目立つ建築施工中の現場が見つかった。 そう・・設計者が私で、クライアントが娘夫妻という建物である。 西暦19年11月20日 水曜日 石川達三著「金環蝕・上中下」を大型活字本で読んでいる。この本もそうだが、若いころに読んだ本の再読ともなると、登場する人間の固有名詞はすっかり忘れていても、小説全体の構成図は瞬時に蘇ってくる。不思議なことだが、これは小説家の文体が身に染みているからだろうし、斜め読みしても、文章のデテールが伝わってきて、結果的にに速読となるのである。 秋の夜長は、ジャズをBGMとしての読書に限る。 先週の日曜日に、山口喜三太先生の娘さんと一緒に生涯学習館「イコッサ」に行ってきた。 来年度中に「山口文庫」がイコッサ二階にできるそうです。 西暦19年11月08日 金曜日 遅れてきた人間・・・俺は絶対そうだった。 西暦19年11月03日 日曜日 きょうは明社共同募金 「高戸甚右衛門人生記」の殆どをPCに取り込めたので、とりあえずプリントアウトして、歴史文章に造詣の深い三人の方に来ていただいた。いづれも75歳で、比するに私は若輩者である。 検討が始まった。御三人とも、意見が微妙に違う。言葉の飛び交いは三時間以上続き、編集者としての私の脳味噌は完全に疲れ切った。 これからリスタートだ。何週間かかるかわからないが頑張ろう。 |
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