4月がきょうで終わる。
議会の真っ最中に東日本大震災が発生して、なにがなんだかわからないパニック気分が続いたのが3月だったとすると、被災状況があらわになり国や自治体の対応があらわになってきたのが4月だ。
今回の未曾有の被害が地震による被害というよりも地震が誘発した大津波による被害であり、「大津波が想定外のレベル・・」と識者たちが言うのもわからないではない。
例えば鴨長明が「方丈記」のなかで京の都に発生した台風被害の過酷さを書いているし、いつだったか、福井の有名人・故坪川健一さんがラジオの深夜番組で、常神半島を襲った大津波がひとつの集落があとかたもなく消滅させた例を挙げていた。
耐震設計をなりわいとしていた僕には、過去の全ての記録を想定した指針を国がつくることの困難さ、ある意味での非現実性がわからないでもない。
ギリシャのパルテンン神殿という石造建築物が数千年の風雪に耐えて存在し続けているのに対して、伊勢神宮が20年間に一度づつ屋根の葺き替えをするというのも、ヨーロッパ大陸と木の国・日本との自然観の違いによるものだろう。
しかし、原発事故については明らかにそれとは無縁だ。どう考えても、あってはならない事故を発生させてしまった。
4月は私的にもいろいろ混乱した月だった。その混乱をのり超える5月としなければならないと思っています。