2012年02月
1日-10日
11日ー20日
21日ー31日
2012/02/10 (金)
介護視察研修二日目
昨日午前中の視察研修先は瀬戸市役所。
総人口は13万強。高齢者は3万1千人。高齢化率は全国平均とほぼ同じだ。現行の保険料4千2百円が、24年度からは数百円あがるだろうとのことだった。
午後の視察研修先・安城市役所は徳川家康ゆかりの地。(家康は織田信長から正妻と長男に対する切腹を命じられ断腸の思いでこれを実行した。天下を獲るということは常人には考えられない行為の連続だったのだろう。)
介護保険料の現行基準額3千7百円が、24年度からは数百円あがるだろうとのことだった。
両市とも、坂井地区の介護保険料基準額の現行4千1百円及び24年度からの5千4百円と比較してはるかに安い。
坂井地区議員の両市担当職員に対する質問は、この差に関しての「?」に集中した感がある。
福井県は医療介護施設の充足率が日本一でその福井県のなかでも坂井地区はNo1だ。どうやら答えはそのへんだ。
介護保険制度スタートの原点の「在宅介護」が両市のあるいは両市民の考え方の基本に在り続けてきたのか、あるいは施設が少ないから在宅介護に中心軸があるのかそれはわからないが、結果として給付費が抑えられており、国の補填も少なくなっている。
このことは、社会保障のあり方を考える上で重要だ。
僕はもう満63歳で、個人的にはこの先どうなろうとどうでもいいが、一方で類的存在だ。である限り人類の未来のあり方を模索する責任がある。
狭義的には社会保障もその範疇に入るのであって、保障の負担と享受は表裏一体だ。
両市での質疑のなかにも、「団塊の世代、高齢者への仲間入り」という人口に膾炙した言葉が出てきた。
僕ら団塊の世代が集まると、「我々は戦後の混乱期のなかで生まれ、経済復興の担い手としてエコノミックアニマルと呼ばれながらも一生懸命に働いてきた。しかし、高齢者になると、社会保障費を上げる元凶と揶揄される。理不尽だ」というような話をする。
しかし僕は違う。僕は若い頃から一生懸命に遊んできた。経済復興をする上で邪魔な存在だっただろう。そういう類いの人間が「年寄りにも光を!」と叫ぶのは僭越であるような気がする。
生活保護相談に来た男性にポケットマネーを与えて懲戒処分
という記事を読んで「?」と思った。
例えば行き倒れになった人あるいは東尋坊に自殺のためにやってきた人に対して坂井市役所の部長級がポケットマネーを出したという噂を何度か聞いたことがあるが、それが処罰の対象となる行為であることの合理的な理由がよくわからない。
2012/02/09 (木)
坂井地区介護保険広域連合視察研修一日目
昨日の午前8時半にあわら市庁舎を出発したバスは、北陸高速で一路名古屋を目指したが、敦賀に近づくに連れ降雪が激しくなり、30㎞/hの低速走行となった。しかし滋賀県に入ると全くの快晴で雪はどこにも見当たらない。
行き先は名古屋市中区にある「社会福祉法人・なごや平和福祉会」。
午後1時半から、名古屋市中区にある社会福祉法人・「なごや平和福祉会」の事業活動内容を施設長から説明してもらった。
事業として
①デイサービスセンターへいわ
①居宅介護支援事業所へいわ
①ヘルパーステーションへいわ
①グループホームへいわ
①食事サービス事業へいわ
をやっている。
事業内容に格別な特徴があるとは思えなかったが、1ユニット9名の一ヶ月の費用を12万4千円に抑えていることに関しては、名古屋市内の平均が19万5千円であることを勘案した場合、職員がボランテイアに近い意識でやっていることによって可能となる数字かと思った。
夜は名古屋の繁華街の居酒屋で痛飲。
本年の4月から坂井地区介護保険広域連合は、ほかの一部事務組合と統合され新しく坂井地区広域連合として生まれ変わるので議員構成もかわる。
このメンバーでの会食も今回が最後だと思うと感無量。
2012/02/08 (水)
穏やかな朝
次の市議会定例会は3月。そしてこの時期には特別委員会や全員協議会や視察研修やなんやかんやが計画されている。
僕が所属する坂井地区介護保険広域連合議会も、今日明日と愛知県へ視察研修に出かける。
ところで
昨日は午後1時半から議会活性化特別委員会が開かれた。
主な協議事項は
①パブリックコメントの結果について
①
地方自治法第96条第2項
の議決事項について
主な計画として
・あわら市地域防災計画
・あわら男女共同参画プラン
・総合振興計画
・環境基本計画
・地域福祉計画
高齢者福祉計画
障害者福祉計画
健康増進計画
高齢者保健福祉計画
・次世代育成支援地域行動計画
・食育推進計画
・農業振興地域整備計画
・森林整備計画
・都市計画マスタープラン
・中心市街地活性化基本計画
・あわら温泉駅周辺整備基本計画
・景観基本計画
・あわら市建築物耐震改修促進計画
・教育振興基本計画
・文化財保護計画
などがあるが、どういうものを議決事項にすべきかということでの意見交換があった。
委員会終了後に市民生活課へ行き、一昨年に始まったエコ市民会議の活動状況及びその成果を聞いてから帰宅。
風呂上りの缶ビールを飲んでから布団にもぐったが、昨晩の伽相手は嵐山光三郎著・「追悼の達人」。
明治・大正・昭和に亡くなった文人50人(正岡子規から小林秀雄まで)への親しかった人あるいは敵だった人からの弔辞及び死後に発刊された「生前の〇〇くんへ」が収録されている。
読み進むに連れ、生前人格者とみなされていた人が、内実で人格破壊者であったことがわかってくる。もっともこの著者を人格者と思う人など誰もいないだろうから、この手の本に客観性など求めるだけ野暮である。
2012/02/07 (火)
外は雨
本日は、議会活性化特別委員会が開かれる。昨年の後半に始まったこの委員会も既に十数回を積み重ねてきた。議会基本条例の中身整備については大詰を迎えているし、パブリックコメントも一件あったそうだ。
そして、明日・明後日は坂井地区介護保険連合議会視察研修。
行き先は名古屋にある在宅複合施設「へいわ館」、「瀬戸市役所」及び「安城市役所」。
ということで、身辺がばたばたしている感じだ。
その反動からか、車に乗って近くの山里へ行き銀雪風景を眺めたいと時折思うのだけれども、思うだけで一向に実現しない。
性格の基本が面倒くさがりやだからなのだろう。
2012/02/06 (月) 新しい週の始まり
午前7時。
私は竹田川河畔に車を停め水面を眺めながら、この日記を書いている。
鴨長明は
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし・・・」と書いたが、水面を眺める私も又昨日までの私ではないのだ、人生はメタモルフォーゼなのだと哲学しつつ昨晩を思い出していた。
昨晩の事務所は、男性三人的猪料理舌鼓会だった。
三人のうちのひとりが料理のプロなので、残り二人にとっては贅沢な舌鼓会となった。酒は、さる方が持ってきてくださった大吟醸「白龍」。
話のテーマは①猪料理の可能性、②これからの社会保障 だった。
ただ今午前11時。私は坂井市三国町で日本海の荒波をみている。
明治の終わりに当時の福井県知事の妾の子として三国町・平木に生まれた高見順は、
「俺は荒磯の生まれだ」
と書いている。
妾の子として生まれたが故の幼少の頃の彼に対する差別は甚だしかったし、それが上記の言葉に結実したのだろう。
高見は一度も実の親と顔を合わせることなく、自らの生を閉じた。
このあたり、明治期の県知事(官製)は好色でかついい加減だと思う。
2012/02/05 (日) 又、雪の話
ただ今午前7時。僕はこの日記を金津小グラウンド横の駐車場で書いている。グラウンドは一面真っ白で小さな雪原だ。
100ボルト変圧装置をマイカーのシガーラーターに接続したノートパソコン(中古¥1.7万エン)でCAD作製や原稿書きが可能となった。
マイカーが移動事務所となったのである。
いつだったか
「今、僕はあこがれの女性の家の近くに車を停めてこれを書いている・・」をブログにアップした。そしたら、「まあ、牧田さん。近くにいらしたのならば、玄関インターフォンを鳴らしてくだされればよかったのに。熱々珈琲をお出ししましたのに」というメールが何件か入ってきて困った。
それはともかく
昨日の昼は手話の打ち合わせということで、聾唖者・通訳・金津中教諭の5人が事務所に集まった。
昨年11月に僕の新事務所ができあがり、駐車スペースを充分にとったつもりなのだが、降雪が何日か続くと駄目ですね。
除雪していない駐車場は単なる雪原だ。来訪者たちは車の出し入れに難儀していたみたいで、大変申し訳なく思う。
今、竹田川河畔にマイカーを停めて、2月3日の坂井地区介護保険広域連合議会で、私がした一般質問の骨子を書き込んだ。
↓
〇平成12年4月に始まった介護保険制度もすでに12年経過して、今回、第五期介護保険計画を迎えることとなったが、この12年間の間に坂井地区介護保険広域連合でも高齢化が進み、その進捗に応じて介護保険の事業もいろいろ修正されているところであるけれども、例えば第四期と比較した場合、どういう違いに特徴があるか。
先ず保険料のことについて
・昨年11月21日から12月2日の間に募集された「第五期介護保険事業計画・素案に関するパブリックコメント」にも、「・・市の広報に募集の要項が掲載されていますが、市民にとって最大の関心ごとである「介護保険料」の改定見込みの値が示されていません。素案は約50頁と膨大で介護保険料を知るのは容易ではありません。市民に周知し理解を求めるのであれば、少なくとも広報掲載時に、保険料の値上げ見込程度の内容は付記すべきではないでしょうか・・」と書かれていた。
多くの被保険者は介護保険料の値上げ幅に対して関心と懸念を持ってる。
〇今回、¥5400と従来に比べて¥1300の大幅値上げとなって出てきたが、その主たる理由は何か。
・私がまわりのひとにこの話をすると、「えー?」と驚き、狼狽するひとが沢山いる。この値上げ幅は5400/4100で1.3倍だ。民間企業が一気呵成にこういうことをやったら、非難ごうごうだし、商品の不買運動につながりかねない。民間企業の場合にはそういうことも可能だけれども、介護保険料の場合にはそういうわけにはいかない。
・例えば消費税の場合にはその値上げについての論議がオープンに周知されているのに、介護保険料の場合は年金からの徴収となるので、「知らない間に値上げされていた」ということになってしまう。
〇介護保険制度は大変に複雑であり、当広域連合として、制度や制度の修正などの周知徹底が必要だと思う。「介護保険だより」という定期発行のペーパーだけでなく、例えばケーブルテレビに介護保険の番組を流すとか、この議会をインターネットで流すとかの気はないか。
高齢者はペーパーでよりも、映像や音声に対して、よりなじむと思う。
〇介護保険制度の目的が「高齢者が住み慣れた地域で自立して生活し死んでいく」ことへの介護にあり、第四期では軽度者(要支援1、要支援2)に対するさまざまなサポートが試みられているが、その具体的な成果はあったのかどうか数値的に説明してほしい。
〇数日前のTVの衆院予算委員会で、介護保険料が¥5000を超えるともうたちゆかなくなると言っていた。介護保険料は税金ではなくて互助会費のようなもの。だから、被保険者の実感としてそのようなことがいえる。
介護保険料は各自治体で決定できるのだから、他の連合や自治体に値段を合わせなくても、知恵をだし合って他の自治体に先駆けた料金維持につとめてほしい。介護保険料がこれからどうなっていくのか。国の補助率25%をたとえば30、35%にすることを国に要請していかなければ、このあとも保険料があがり続ける。先日新聞に出ていたが、50年後の日本は人口が7000万人くらいになり高齢化率が40%を超えると出ていた。つまり若い人1.3人で老人ひとりをみなければならない時代がくるということ。そしてこれも新聞に出ていたが 介護保険でサービスを受ける人数は11年度→426万人(介護給付費9兆円)が、25年度→640万人(介護給付費21兆円)になるという。50年後に生きているひとなどこのなかにいないと思うが、だからこそ我々の責務として、今の時点で保険料の抑制につとめていかなければならないと思うがどうか。
・制度の目的のひとつが、社会的入院の解消にあったはず。つまり介護度を
大きく認定された高齢者が、例えば施設のなかでの介護を通じて介護度を下げていき、できるだけ介護を必要としない体に戻していくことにあったはずなのに、巷ではこの制度が入院促進制度といわれてもいる。
そのような世評を覆すためのも、施設増床に歯止めをかけなければいけない。
〇施設の増床は待機者がいるから必要となる。今、施設の待機者を広域連合としては何人位と把握しているのか。
〇昨年の暮れにあわら市議会が主催する議会報告会が開かれた。そして、そこに参加した市民から次のような意見が出た。
そのひとは公民館か区民館で年寄りたちどうしで軽いスポーツに汗を流している。そういうことに積極的にとりくむことが、医療や介護に依存しない体を維持することになり、ひいては健康保険や介護保険の料金高騰に歯止めをかけることになる。酒や煙草をのむのはもってのほかだが、健康のために汗を流しているひとたちに、何らかの特典を与えることはできないか。例えば保険料を少し低くするとか。私はもってのほかのほうの人間なので大きい声では言えないが、でも一理あると思う。どうだろうか。
この質問に対する連合長答弁及び私の再質問骨子は、おいおい書き入れるつもりです。
2012/02/04 (土) 坂井地区介護保険広域連合議会
昨日の午後は、坂井地区介護保険広域連合議会。
午後1時から全員協議会が開かれ、本会議は3時に始まった。
提出議案は
議案第1号
平成23年度坂井地区介護保険広域連合一般会計補正予算(第2号)
議案第2号
平成23年度坂井地区介護保険広域連合介護保険特別会計補正予算(第3号)
議案第3号
平成24年度坂井地区介護保険広域連合一般会計予算
議案第4号
平成24年度坂井地区介護保険広域連合介護保険特別会計予算
議案第5号
坂井地区介護保険広域連合介護保険条例の一部を改正する条例の制定について
議案第6号
福井県市町総合事務組合を組織する地方公共団体の数の減少および同組合規約の変更について
一般質問議員は三人
1 畑野 麻美子議員
・介護報酬改定における利用者、労働者、施設への影響について
・在宅ケアの周知、啓発について
2永井 純一議員
持続可能で安心な介護制度へ
3牧田 孝男議員
第5期介護保険計画の目指すところのものは何か
一般質問の内容は、おいおい書いていくつもりです。
「前橋地裁で30日に始まった強盗傷害事件の裁判員裁判で、裁判員に選任された耳の不自由な男性のため、地裁が手話通訳を手配し、公判が行われている」という記事
を読んで、時代が変わってきているなあと思った。
そういえば、昨年暮れに行われたあわら市議会議会報告会でも、手話通訳がついたのである。
2012/02/03 (金)
もう週末か
昨晩は7時から翌朝6時まで布団のなかで寝転んでいた。
どうも不眠気味なんだけれども、横になっているだけでも体はらくになる。寝付けないと、読書。
今読んでいるのは堺屋太一著「三人の二代目」。三人とは上杉景勝、毛利輝元、宇喜多秀家で、先代が偉いとその威容の裏打ちが二代目の力になるが、一方で二代目が凡庸だと威容が抑圧にもなる。
そしてたいていの場合、二代目は先代を超えることができない。
2012/02/02 (木)
雪の朝
朝起きるとあたりは真っ白。本格寒波襲来だが、暦の上では「大寒」の季節なのだから仕方ない。
去年のこの時期のあわら市は大雪だったので、建設課に市道除雪・排雪に関する沢山の苦情が連日舞込み、市職員は対応におおわらわだった。傍目で見ていても大変だと思った。
苦情が正当なもののみならずエゴイステイックなものもなかにはあったみたいだ。
さて
今朝の僕は妻子の乗用車の屋根雪を下ろして、雪との接触でかじかんだ手を電気ストーブにかざしている。僕は寒さよりも冷たさが苦手。
もっとも、手袋もせずパジャマを履いたままの横着な除雪スタイルが原因ともいえる。
人間の営みは、行為そのものよりも行為に対する準備で決まる。
俗に「だんどり八分(はちぶ)」と言います。
2012/02/01 (水)
きょうから如月
昨日の午後は、運転免許の切替で、春江運転免許センターに居た。
講義で二時間の拘束というのは、内容が当たり前だけに辛いものがあるが、夜間運転に関する部分は注意深く聴いていた。
歳とともに視力が減退しており、夕方から夜にかけて視野がどうしても狭くなる。昼間運転よりも速度を落とす。安全確認をより徹底する。できるだけ車に乗らない。・・そういうことだ。
昨日の衆院予算委員会での田中防衛相の棒読み答弁を見ていて、「配偶者・真紀子と全然ちがうなあ」と思った。
きょうの朝食時、妻にその話をしたら、妻は「当たり前や。夫婦がどちらもでしゃばりでしっかりしていたら、夫婦仲はうまくいかんよ」と言う。
「おとうさん(僕のこと)も、私の話をちゃんと聞かなあかんよ」と言う。
「男女は同権であるべし」とは思うが、夫婦は同権でないほうがうまくいくのではないだろうか。
南原幹雄著・「長州を破った男」を読み終えた。
この本は、徳川幕府成立後に各藩の大名が経済的に疲弊し、勃興した豪商が蔵元として大名に金を貸すなかでそこに生まれる協調と反発の物語集。なおかつ「士農工商」という江戸期身分制度に対するストラッグル的物語集だ。本のなかの「伊達藩征服」は、あの有名な町人学者・山片幡桃の伝記ともいえる。
源頼朝が武家政権を確立し戦国時代を経由して、徳川家康が終に天下を統一した。つまり元和偃武だ。
しかるに、政権が安定したその日から政権崩壊の芽が育ち始め、それが薩長土肥による明治維新につながっていく。
げに、歴史も人生も諸行無常だ。