18年04月日記

 
西暦 18年4月27日 金曜日 ビバルデイを聞きながら
 昨日に「神奈備」を読み終えた。死を求めて御嶽に登る潤と彼を救い出そうと追う強力・孝の精神的な格闘の物語で筋が走馬灯のように蘇ってきているが、一面おぞましく一面神々(こうごう)しくて、今、頭のなかはぐちゃぐちゃだ。頭が冷えたら感想文を書いてみたい。
 
 とまあそんなことを考えているところに、長谷川さんが来訪。
 7月に「金津のお茶」についての講演をおこなう予定の彼から講演内容の断片を講義してもらった。
 講義は、幕末に春嶽が肥後の国から越前に招いた横井小楠の「国是三論」から始まる。
 三論とは
 ①経世済民
 ②殖産興業
 ③通商交易    である。

西暦 18年4月26日 木曜日
 近頃は鬱が高じて携帯電話を発信することも受信することも滅多になくなったが、昨日は珍しく一本受信した。老女からの受信時間10分という僅かな時間で心が和やかになったのだから不思議なもんだ。というか・・・
人間はやっぱり言葉の動物だと思う。

西暦 18年4月25日 水曜日
 馳星周著「神奈備」を読んでいて御嶽の霊性をより強く感じる。人間の目には見えないけれども霊は確かに存在する。
 林清子著「黄水仙のみた夢」
 
 まだ在庫で十冊程あります。ほしい方は私(090-1635-5710)まで電話してください(勿論無料です)。
西暦 18年4月24日 火曜日
  又吉栄喜著「陸蟹(おかがに)たちの行進」読了。

西暦 18年4月23日 月曜日 新しい週の始まり
 昨日の午後は自治会館に居た。民進党福井県連第2回定期大会が開かれた為で、会計検査にタッチした私にもお呼びがかかったのである。来賓は西川県知事、幹事長の増子輝彦氏、比例復活の斉木武志氏などなど。野党の再編成が目前に迫っていて、来年の党定期大会では、「民進党」の名称は消えているだろう。
 久しぶりにお会いした山本代表には「ぜひ来てください」と「永井李鱗太郎の作品を愉しむ会案内書」を手渡した。
 
 さて
 若かったころは
 楽しみは後ろに柱前に酒 左右に女ふところに(かね)だったが
 すべてのギラギラとさよならした今は
 楽しみは後ろに背もたれ前に文机(ふづくえ) 左右に小説ふところにメモである。

西暦 18年4月22日 日曜日
 昨日の午後は、県中小企業産業大学校にて、明社福井県連絡協議会定期総会が開かれた。
 基調講演は内山秀樹氏による「やねだんから学ぶ まちづくりの流儀」。

ユーチューブで「やねだん」と入力して見ることができます。

西暦 18年4月21日 土曜日 もう土曜日か

 昨日の午前中、私は三国町水居に居た。西川憲弥先生の御自宅である。一年近く会っていなかったので久しぶりの再会となった。もう80数才のはずだが頭脳明晰で、先生の歴史談義文学談義を聞いていた一時間は面白かった。「永井鱗太郎を愉しむ会には絶対に行きますよ」の声をあとに御自宅を出て、その足で図書館へ。
 このところ打率が悪い。今回も、借りていた6冊の本のうち引き込まれたのは2冊だけであとは途中で投げ出してしまった。加齢とともに読解力が落ちてきているのだから、背表紙の微笑みだけで本を決めるのではなく、事前のチェックが必要だと思った。

 事務所に戻りCAD開始。しかしパソコンの画面がおかしい。どういじっても直らないので、市役所議会事務局へ。たちどころに直った。やっぱり餅は餅屋だ。

四月二十日 金曜日 もう週末か
 昨日の午前中は民進党福井県連事務所に居た。会計監査を頼まれたためだ。
 監査を終えてからの一服中、担当女性が「私の知り合い男性が脳内出血で倒れ、復帰後、部屋の引き戸に1mmでも隙間があったら許せなくなってしまったのよ」と言う。
 
 これが後遺症であることが私にはよくわかる。
 同じ出血で倒れて10年経つが、私の場合、部屋の床にひとつでもゴミの落ちていることが許せない。神経過敏の末に潔癖症に入り込んでしまったのだ。
 とここまでが真面目牧田で次なる思いは冗談牧田の手になる。
 加えて外へ出る時の服装に気をつけるようになった。音楽学院短期留学時代にパリの凱旋門広場で購入したスーツに必ず身を包み、靴下は必ずイタリア製。女は(僅かな例外があるにしても)美人しか相手にしない。食後のワインはメイドインフランスで勿論金に糸目は付けない。

四月十七日 木曜日 無題
 馳星周著「雪炎」(483頁)を読み終えた。
 オビから
 この地に生まれ育ったものはだれもかれもが原発の被害者なのだ

 三基の原発が立地する北海道道南市。
 3・11から一年後の市長選挙に、
 原発の廃炉を公約に掲げる
 弁護士・小島が出馬した。
 何百億円もの原発利権に、
 群がる者たちの策謀・暗闘に対し、
 選挙スタッフの和泉は、
 公安警察時代の経験で対抗、
 しかし、そんな彼等に
 悲惨な事件が襲いかかった━。
 
 名前だけを知っていたこの著者の本を読んだのは初めてだが、なんというか、実録ではないにしても完全な虚構とも思えず、ハードボイルドのような気がして途中で止めることが出来ず、本を持つ手が腕が指先が痛くて仕方なかった。

 男は逞しくなくては生きていけない
    優しくなくては生きていく資格がない

 誰のセリフかは忘れたが、既に双方は銀河の向こうに消えていってしまったわたくし。

四月十七日 水曜日 無題
 当日ご来場の皆さんへの配布資料。

四月十六日 月曜日 無題
チラシができました。

四月十三日 金曜日 無題 
 昨日の夕刻、市内の誰でもが知っている人が現われた。
 「永井鱗太郎を愉しむ会」イベントのことに話題が移った時、「山寺の尼僧が時を告げし鐘も たすきをかけて戦さに征きぬ」の歌で戦さに征ったのは、林清子著「黄水仙のみた夢」の主人公・小泉藤和を指しているのじゃないか、と彼は言う。しかし、永井の弟も南太平洋の戦闘で命を絶っている。僕の思考はよろめいた.。
 今朝は坂井市議選に立候補している辻ひとし事務所へ。辻さんは8時に遊説にでかけてしまったが、彼の奥さんと僕の配偶者(よめはん)とは日赤病院時代の同窓生なので話ははずんだ。

四月十二日 木曜日 無題 
 昨晩は明社役員会で、議題は定期総会(6月3日、イコッサ大ホール)について等。
 記念講演は金津創作の森在住の染物師・加藤すみ子さん(81歳)と決まったが、なんせ教諭を定年退職してから染物師になることを決意しインドネシアに草木染習得のために留学したというキャリアがすごい。講演の題は「世界から見た日本」くらいになるだろう。


四月十一日 水曜日 あらゆる宗教は
  万宗同根  出口王仁三郎
 つまりあらゆる宗教は根が同じということを理念として王仁三郎は大本教のカリスマ開祖となったのだが、これは宿命的に国家権力による弾圧を招き彼は烈しく格闘した。
 そのことに対して(つまみ)らかではない僕は伝記を読んだこともなく、今読書進行中の水谷昭雄著「山本周五郎の生涯」で知ったのだが、なるほど彼の代表作の「赤ひげ診療譚」「籾の木は残った」や「さぶ」などの人情話しを読んでいると、彼の頭のなかで構成される人間像に一貫する哲学「どう生きたかではなくどう生きようとしたかのスピリッチャリテイが価値の全てである」が、周五郎の不幸な生い立ちに起因しているのが明らかで、それゆえに彼は美しい言葉を沢山残している。
永井鱗太郎略年譜
明治40年2月 坂井郡金津町八日に生まれる。
大正11年3月 金津尋常小学校卒業。
昭和2年3月  福井師範学校卒業。在学中から文学に親しみ、以後
          詩作に専念する。
同2年4月    坂井郡伊井小学校に赴任。
同5年4月    坂井郡高椋小学校に転任。
同8年6月    児童文学者を目指して上京。
          東京市内の小学校に勤務するかたわら劇作家として活躍。     
同48年3月  金津東小学校の校歌を作詞、その発表会に招かれる。
同59年11月 芸術文化功労者として勲5等瑞宝章叙勲。
同年12月   短歌新聞社より歌集「かりやす」を出版。
同60年10月 金津町苅安山自然公園内に文学碑が建立される。
同年11月   5日 心不全のため逝去。享年78歳。


四月十日 火曜日 無題
 
 六十年 踊る夜もなく 過ごしたり  小林一茶

四月九日 月曜日 思い出の記つれづれ  
 ② 青春編
 昭和44年2月。僕の乗ったすずらん丸は沖永良部島北端和泊の港に着岸した。抜けるような青空で半袖であるにも関わらず、汗がにじんでくる。
 船中で知り合った平さん夫妻と共に御自宅へ。

四月六日 金曜日 無題  
 
永井凛太郎短歌集「かりやす」より

駿河べの稲田はいまだ穂に出でず 越前はやも稲干してあり

刈安の峠に立ちてひとまたぎ 越前越えて加賀を踏みたり

雲垂れて越前平野の果つところ 日本海はしづかに眠る

水さらさら刈安川のみなもとは 神代ながらに水澄みに澄む

荒川の岸辺に立てば一生を 鮒捕りて死にし父しおもほゆ

母のみ顔知らで育ちしわれなれど 天澄む時は天に座す見ゆ

あの声はみみずが鳴くぞと教へたる 祖母のみ年を病みつつ越えぬ

たらの芽の食べられることを教へたる 弟死せり南の島に

山寺の尼僧が時を告げし鐘も たすきをかけて戦さに征きぬ

河骨の黄色き花がゆれ動く 竹田の川の面なつかしきかも

ふるさとの社の裏の貝塚は 今も昔のままなるらんか

北潟の湖よりとれし公魚を 食べ飽きるまで食べるたのしさ

醤油のかび白く浮きしをとりのぞき ご飯にかけし頃のなつかし

 花売り 作詞:永井善太郎 作曲:今川節

花を召せ 花を召せ

風に声ありあさぼらけ

猫柳 黄水仙

涙の化れる花を召せ

今日も通るか教え子は家近く

師を憚りて声をおとせり

花を召せ 花を召せ

雪に声あり遥なり

雪に咲く 胸に咲く

月より清き花を召せ
          昭和6年作



四月五日 木曜日 無題  
 今週末はあちこちで花見の宴が見られるだろうが、子供の頃から慣れ親しんできた桜が見すぎた桜であるのだから、私にとっての桜は「 願わくは花のもとにて春死なむ その如月の望月のころ」の西行か、「敷島の大和心を人問わば 朝日ににおう山桜花」の宣長で思い浮かぶ映像世界のなかの桜のほうがより刺激的だ。


四月二日 月曜日 新しい週に入って   
 きょうから新しい週が始まるが、先週最大のイベントはなんと言っても金曜日に金沢市弥生で開かれた「建築士定期講習」。午前九時から午後六時半まで24名が缶詰となったが、この三年ぶりの講習は己が余命の在り方を暗示させるものとなった。
 暗きより暗き道にぞ入りぬべき 遥かに照らせ山の端の月
 この十数年、作者・和泉式部の世界を追うような日々だったが、脱出の糸口が確かに見えた。
 
 講習は以下のように多岐にわたった。
 Ⅰ建築物の建築に関する法令に関する科目 
 1最近の建築関係法令の動き
 (1)「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」について
 (2)「建築基準法の一部を改正する法律」について
 (3)建築基準法施行令の動き
 (4)東日本大震災による建築被害を踏まえた建築基準の対応について
 (5)「建築士法の一部を改正する法律」について
 (6)「耐震診断及び耐震診断に係る業務に関して請求することができる報酬規準」について
 (7)基礎ぐい工事に関する適正な体制構築について
 (8)消防法令の動き
 
 2建築基準法
 (1)建築基準法と建築士法の関係
 (2)確認検査制度の現状
 (3)建築物の維持保全と定期報告制度
 (4)構造計算偽装問題の発覚後における罰則の強化
 
 3建築士法
 (1)建築士の業務
 (2)建築士の免許等
 (3)高度な専門能力を有する建築士の活用
 (4)建築士の資質・能力の向上
 (5)建築士の業務の適正化
 (6)建築士事務所の登録と管理建築士の設置
 (7)建築士事務所の業務の適正化
 (8)団体による自律的な監督体制の確立
 (9)建築士、建築士事務所の登録等の事務の効率化
 (10)構造計算書偽装問題の発覚後における罰則の強化

 Ⅱ建築物の建築に関する法令に関する科目
 1職業倫理、社会情勢等
 (1)職業倫理
 (2)建築士の背任と処分
 (3)建築士の業務と契約・保険・紛争
 (4)業務報酬基準
 (5)工事監理
 (6)住宅・建築に関わる最近の経済情勢
 (7)CPD(継続職能/能力開発)

 2最近の新技術、細菌の重要技術項目等
 (1)住宅・建築物の省エネルギー性能の向上について
 (2)地盤調査と杭基礎の設計
 (3)木造建築物
 (4)建築物の維持・改修
 閑話休題
 早朝にコンビニで値上がり後初めて煙草を買った。愛用の「若葉」が40円も値上がりしたので、安さだけで銘柄を決めるのはやめにした。しばしの逡巡ののち、ハッカ入り煙草(ロングサイズ)を買った。
 若い頃この煙草はインポ煙草と呼ばれ恐れられていた。この名称の学術的名称は性不能煙草である。
 幾星霜で、今の私に恐れる理由は何も無い。

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